局所窒素置換工法

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局所窒素置換工法

局所窒素置換工法~冷媒配管工事の省力化工法~

特徴

事務所ビルの空調システムでは、空冷ヒートポンプシステムの採用が多く、施工時は室内機と室外機を銅製の冷媒配管で結ぶ工事が主となります。

品質面では“銅管内面の酸化防止”が重要で、冷媒管内に酸化被膜が形成されると、被膜がはがれ機器の故障につながります。そこで配管接続全域にわたり窒素を封入する一括窒素置換工法が使用されています。しかし、小部屋が多い病院等の建築物や建築工事上の制約・他工種との連携の煩雑さ等により、一括窒素置換工法での施工が難しい場合があります。

局所窒素置換工法では専用工具による窒素ガス封入作業の簡素化と従来の一括窒素置換工法での大瓶窒素ボンベを数本使うことと比較して、軽量な小瓶窒素ボンベで対応出来るため、現場での施工省力化・効率化に貢献いたします。

基本原理

冷媒配管に窒素ガス封入用の開口を開け、配管のロウ付接続前に封入口より窒素ガスを銅管内に封入します。窒素ガスを配管内部に充満させることで、管内の空気を押し出し配管内部の酸素をなくし、酸化被膜の形成を抑制します。


イメージ図

施工手順

①管端閉止とエア抜き口の設置

②窒素ガス封入口の穴あけ

③配管仮組み~窒素ガス封入

④挿入管側の押し込み
⑤ロウ付け~冷却

(注意)音が出ます。

品質の向上

局所窒素置換工法は、ロウ付け箇所に直接窒素を封入するので確実に酸化を防止でき、品質の向上が図れます。写真1は、酸化防止を行わない場合の酸化皮膜の形成状況です。写真2は、局所窒素置換工法でのロウ付け後の配管内面の状況で、酸化皮膜が形成されません。

酸化被膜の形成状況
酸化被膜の形成状況
局所窒素置換工法(酸化被膜なし)
局所窒素置換工法(酸化被膜なし)

局所窒素置換工法の認定

協力会社への工法認定講習会を実施し、作業資格者・ 品質管理者を認定しています。